アメリカ合衆国南部から中南米の森にすむ中型の野生ネコです。黒く縁取られた斑紋が鎖のように連なる毛皮のため、かつては毛皮目的で大量に狩られました。国際取引の規制で毛皮目的の狩猟は大きく減りましたが、生息地の減少は今も続いています。猫種オシキャットは、見た目がオセロットに似ていることから名づけられた家猫で、作出にオセロットなどの野生ネコは使われていません。
オセロット Ocelot
Leopardus pardalis (Linnaeus, 1758)
鎖のような斑紋をまとう、中南米の森の野生ネコ
最終更新:
概要
基本データ
| 学名 | Leopardus pardalis |
|---|---|
| 命名者 | (Linnaeus, 1758) |
| 分類 | ネコ亜科 / オセロット系統 / Leopardus |
| 階級 | 種 |
| 頭胴長 | 50〜101 cm |
| 尾長 | 30〜50 cm |
| 体重 | 8〜15 kg |
| 分布 | 北アメリカ・南アメリカ |
| 生息環境 | 森林・湿地 |
| 活動時間 | 夜行性・薄明薄暮性 |
| IUCN レッドリスト | LC 低懸念 |
| ワシントン条約 | 附属書I |
| 国内の指定 | 特定動物(動物愛護管理法) |
見た目の特徴
頭から胴までが50〜101cm、体重は8〜15kgほどの中型のネコです。淡黄色から黄褐色、灰色の地に、黒く縁取られた斑紋や縞が鎖のように連なり、のどと腹は白です。足は太く、特に前足が大きいのが特徴です。
生態
主に夜や明け方、夕方に活動します。ネズミの仲間やオポッサムなどの有袋類を中心に、アグーチやパカなどの大きめのげっ歯類、サル、爬虫類、魚なども食べます。捕らえる獲物の数では1kg未満の小さな動物が約9割を占めますが、食べる量では、アグーチやパカなどの大きな獲物も重要です。妊娠期間は66〜83日ほどで、1回に1〜4頭の子を産み、子は約2年で独り立ちします。
分布と生息環境
アメリカ合衆国のテキサス州南部から、メキシコ、中米を経て、南米のアルゼンチン北部やブラジル南部まで分布します。チリにはいません。2017年の分類では、中米側の L. p. pardalis と南米側の L. p. mitis の2亜種が暫定的に認められています。
常緑林や水辺の茂みなど、植物が密に茂った環境を好み、マングローブ林や季節的に水につかるサバンナにもすみます。主に標高1,200m以下で見られますが、3,800mの記録もあります。
家猫との関係
猫種オシキャットは、1964年にアメリカで、アビシニアンとシャムを用いた交配計画の過程で思いがけず生まれた斑点のある子猫をきっかけに作られ、後にアメリカンショートヘアも交配されました。見た目がオセロットに似ていたことから名づけられましたが、作出にオセロットなどの野生ネコは使われていない家猫です。
関係する猫種
ペットとして飼える?
オセロット は野生動物で、ペットとして飼うべき動物ではありません。見た目が家猫に似ていても家庭での暮らしには向かず、多くの国で捕獲や取引が法律や条約で規制されています。野生の姿を知り、すみかの森や草原を守ることが、この動物のためにできることです。
保全状況
IUCN レッドリストでは低懸念(LC)と評価されていますが、個体数は減少傾向とされています。1960年代初めから1980年代にかけて毛皮目的で狩られ、正規に取引された毛皮だけで56万枚以上にのぼりました。現在はワシントン条約の附属書Iに掲載され、国際的な商業取引は原則として禁止されています。生息地の破壊と分断、交通事故、違法な取引や密猟が主な脅威です。
発見と記載
1758年、スウェーデンの博物学者リンネが Felis pardalis として記載しました。英名の ocelot は、メキシコの先住民の言葉であるナワトル語の ōcēlōtl に由来するとされ、この語はもともとジャガーを指していました。
豆知識
- 2026年に新種として発表されたティルカヨと同じ、オセロット属(Leopardus)の仲間です
- オセロット属の中では最も大きな種です
- 国内の動物園で最後に飼育されていた「メロディ」は、2020年に24歳で死にました(よこはま動物園ズーラシア)
よくある質問
いいえ。オシキャットは、1964年にアビシニアンとシャムを用いた交配計画の過程で生まれた斑点のある子猫を発端とし、後にアメリカンショートヘアも交配されて成立した家猫の猫種です。作出にオセロットなどの野生ネコは使われておらず、斑点のある見た目がオセロットに似ていたことから名づけられました。
国内の動物園で最後に飼育されていた個体は、2020年に死にました。それ以降、国内で飼育されているという公式な情報は、当サイトでは確認できていません。
日本では動物愛護管理法の特定動物に指定されており、2020年6月1日から、新たに愛玩目的で飼うことは禁止されています。ワシントン条約の附属書Iにも掲載されています。
1960〜80年代に美しい毛皮を目的に大量に狩られたためです。国際取引の規制で毛皮目的の狩猟は大きく減りましたが、現在は生息地の破壊や交通事故などが脅威になっています。
参考文献
- Ocelot (Leopardus pardalis)
- A revised taxonomy of the Felidae: The final report of the Cat Classification Task Force of the IUCN/SSC Cat Specialist Group
- ワシントン条約 附属書(2025年2月7日発効)
- Leopardus pardalis
- 特定動物リスト
- オセロット「メロディ」死亡のお知らせ
- Ocicat
- Phylogenomics and museomics reveal five distinct species of tiger cats in South America
- Ocicat