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ネコ科の新種はまだ増える?ティルカヨの研究者が語る「タイガーキャットは6〜7種」「マーゲイも4種」の可能性を解説

更新 2026年09月29日 読了 5分
ネコ科の新種はまだ増える?ティルカヨの研究者が語る「タイガーキャットは6〜7種」「マーゲイも4種」の可能性を解説

2026年9月、南米ボリビアの霧の森にすむ小さな野生ネコ「ティルカヨ」が、新種として発表されました。100年以上ぶりに見つかったネコ科の新種と報じられ、大きな話題になりました。ところが、話はここで終わりそうにありません。論文の共著者の一人で、IUCN(国際自然保護連合)のネコ科の専門家グループで共同議長を務めるタデウ・ゴメス・デ・オリベイラ氏が、ニュースサイト Mongabay のインタビュー(2026年9月24日掲載)で、ネコ科の「隠れた種」はまだほかにもいるかもしれないと語ったのです。この記事では、論文でわかったことと、まだ研究者の見通しの段階にあることを分けて紹介します。

きっかけはティルカヨの論文

ティルカヨを新種とした論文は、2026年9月17日に学術誌 Current Biology で発表されました。研究チームは、中南米のネコのなかま(Leopardus 属)38個体の全ゲノム(遺伝情報のすべて)を調べました。そのうち26個体が「タイガーキャット」と呼ばれる小型ネコの仲間で、8個体分は博物館に保管されていた標本から遺伝情報を取り出しています。

その結果、南米のタイガーキャットは5つの種に分けられ、そのうちの1つがティルカヨでした。ティルカヨの系統は、およそ140万年前に分かれたと推定されています。保護施設センダ・ベルデで暮らす個体は、頭胴長46cm・体重1.4kgほどです。確認されている生息地はボリビアのユンガスの森だけで、分布の全体はまだわかっていません。ティルカヨそのものについては、ティルカヨの解説コラムや図鑑のティルカヨのページでくわしく紹介しています。

「6種、あるいは7種に」専門家の見通し

オリベイラ氏は、ブラジルの生物学者で、マラニョン州立大学の教授、Instituto Pró-Carnívoros の研究者でもあります。インタビューでは、タイガーキャットの仲間について「遺伝学の革命のさなかにある」と表現し、認められる種の数は「2種から3種になった。3種から6種、あるいは7種になるかもしれない」と話しました。

3種目にあたる L. pardinoides は、2024年に種として認められたばかりです。オリベイラ氏が提案し、遺伝子の分析はジョナス・レスクロアート氏(今回のティルカヨの論文の筆頭著者)が担いました。そして今回の論文では5種に分けられました。ここ数年で、認められる種の数が大きく変わりつつあります。ただし「6種、あるいは7種」は、現時点では研究者の見通しです。

見た目はそっくりでも、100万年離れていた

タイガーキャットの仲間がなかなか見分けられなかったのは、見た目がよく似ているからです。インタビューによると、「サバンナのタイガーキャット」とされる集団には、南米北部のギアナ地方の集団も含まれると考えられていました。見た目がほとんど同じだったためです。ところが遺伝子を調べると、2つの集団は100万年分の進化で隔てられていたことがわかりました。

オリベイラ氏は、アルゼンチン北西部で撮られたタイガーキャットの写真も紹介しています。ただし、この集団は写真があるだけで、遺伝子を調べる試料は無く、今は試料を探している人もいないといいます。

見た目がよく似た集団を見分けるうえで、遺伝子の分析は大きな手がかりになります。今回の論文でも、8個体分のゲノムは博物館の標本から得られました。

マーゲイも4つの種に分かれる可能性

インタビューでは、タイガーキャットの研究の途中でわかった、もう1つの話も紹介されています。野生ネコのマーゲイです。オリベイラ氏によると、マーゲイの4つの集団は、互いに遺伝的に100万年ほど離れていました。これは少なくとも4つの別の種に当たりうる差だといいます。ボリビアのマーゲイは斑の模様も違うそうです。

ただし、この結果はまだ論文として正式に発表されていません。マーゲイが本当に複数の種に分かれるかどうかは、論文の発表と、ほかの研究者による検証を待つ必要があります。

なぜ「種として認める」ことが大切なのか

種の数が変わるのは、図鑑の書き換えのためだけではありません。オリベイラ氏は「種として正式に認められることが、的を絞った保全と資金への鍵になる」と話しています。

その例として挙げたのが、パンパスネコの仲間の munoai です。ブラジル・ウルグアイ・アルゼンチンの草原にすむ系統で、オリベイラ氏の推定では多くても200頭ほどしか残っていないといいます。オリベイラ氏は「パンパスネコが分けられなければ、munoai は滅びる」と話しています。

ティルカヨのすみかにも、森林の伐採や採掘の脅威があります。論文の著者の一人、パオラ・ノガレス=アスカルンス氏は「多くの種がすむユンガスの森を守る必要がある。その中には、私たちが理解し始めたばかりの種もいる」と述べています。

ニュースを読むときに気をつけたいこと

  • 論文として正式に発表されたこと(ティルカヨとタイガーキャットの5種)と、研究者の見通し(6〜7種・マーゲイの4種)を分けて受け止める
  • 「見た目がそっくりでも別の種かもしれない」という目で、野生のネコ科の一覧を見比べてみる
  • 新しい種が見つかっても、すみかの森や草原が失われれば守れない。生息地の保全のニュースにも目を向ける

ティルカヨの発見は、南米の小さな野生ネコの分類を見直す大きな流れの一部でした。タイガーキャットやマーゲイの種の数がこれからどう変わるのか、にゃんこデータベースでも続報を追っていきます。

この記事は、公開されている一次資料をもとに AI の支援で作成し、編集者が内容を確認したうえで公開しています。画像は AI で生成したイメージです。

参考文献

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