猫カフェスタッフが教える、猫と仲良くなる15のコツ
プロが実践する猫との信頼関係の築き方
毎日何十匹もの猫たちと接している猫カフェスタッフ。「なんであの人だけ、猫が寄っていくんだろう?」って思ったことありませんか?
実は、プロのスタッフたちは、猫の性格を見抜き、短時間で信頼関係を築く特別なテクニックを持っているんです。でも、そのテクニックは決して難しいものではありません。ちょっとしたコツを知っているだけ。
今回は、現役の猫カフェスタッフへの取材をもとに、
誰でも実践できる「猫に好かれるコツ」を大公開します!次に猫カフェに行く時、きっとあなたも猫に囲まれる人になれますよ。
初対面の猫との接し方
 コツ1:猫式の自己紹介をマスターする
コツ1:猫式の自己紹介をマスターする
人間同士なら、初対面は「はじめまして!」ですよね。でも、猫の世界は違います。
猫の世界では、初対面の挨拶は「匂いの交換」から始まるんです。これをマスターすれば、猫との距離がぐっと縮まります。
猫式挨拶の手順:
- 人差し指を差し出す:猫の鼻先15cmくらいの位置に
- 猫が近づくのを待つ:決して追いかけない(これが一番大事)
- 匂いを嗅がせる:猫が満足するまでじっと待つ
- ゆっくり手を引く:急な動きは禁物
スタッフの声:「猫が指の匂いを嗅いで、頬を擦り付けてきたら合格のサイン。これをスキップすると、いつまでも警戒されます」
コツ2:アイコンタクトの極意
目を見つめる。これ、人間同士なら親愛の証ですが、猫にとっては違うんです。
猫の世界では、
じっと見つめる=威嚇。だから、猫とのアイコンタクトには特別な作法があります。
猫とのアイコンタクト作法:
- ゆっくりまばたき:「敵意はないよ」という合図
- 半目で見つめる:リラックスしている証拠
- じっと見つめない:これは威嚇と受け取られる
- 目を細める:親愛の情を示す猫語
プロのテクニック:「目が合ったら、ゆっくり3秒かけてまばたきします。猫もまばたきを返してくれたら、心を開いてくれた証拠なんです」
コツ3:声のトーンを使い分ける
猫は、人間の声のトーンにとても敏感です。
猫が好む声の特徴:
- 高めの声:安心感を与える
- ゆっくりした話し方:落ち着きを感じさせる
- 一定のリズム:予測可能で安心する
- 小さめの音量:大声は脅威と感じる
実践方法:
- 名前を呼ぶとき:「◯◯ちゃ〜ん」と語尾を優しく伸ばす
- 褒めるとき:「いい子だね〜」と優しく
- 遊びに誘うとき:少し弾んだ声で
猫の心を掴む撫で方
 コツ4:黄金の撫でスポットを知る
コツ4:黄金の撫でスポットを知る
猫にも、「ここを撫でられると気持ち良い」という場所があります。
猫が喜ぶ場所ランキング:
- おでこから頭頂部:最も安全で気持ち良い場所
- 頬から顎の下:フェロモン腺があって安心する
- 耳の後ろ:自分では掻けない場所だから
- 首の後ろ:母猫に運ばれた記憶で安心
- 背中の上部:安定感のある場所
絶対に避けるべき場所:
- お腹(防御本能が働く急所)
- 足先(敏感すぎて嫌がる)
- しっぽ(神経が集中している)
- ひげ(重要な感覚器官)
コツ5:撫でる強さとリズムをマスターする
撫で方にも、プロのテクニックがあるんです。
プロの撫で方テクニック:
- 圧力:猫が頭を押し付けてくる強さに合わせる
- 速度:1秒に1回のゆっくりしたストローク
- 方向:毛並みに沿って、頭から背中へ一方向に
- 時間:猫が満足するまで(猫が離れたらストップ)
スタッフのコツ:「猫の呼吸に合わせて撫でると、よりリラックスしてくれます。猫の呼吸をよく観察してみてください」
遊び方の極意
 コツ6:おもちゃの使い方で獲物を再現する
コツ6:おもちゃの使い方で獲物を再現する
猫じゃらしをただ振り回しても、猫は興味を持ちません。大切なのは、獲物の動きを再現すること。
獲物の動きを再現する:
- 小動物モード:素早くカサカサと地面を動く(ネズミのイメージ)
- 鳥モード:ひらひらと空中を舞わせる(小鳥のイメージ)
- 虫モード:地面を這うように動かす(昆虫のイメージ)
- 死んだふり:急に動きを止める(これが効果的!)
プロの技:「おもちゃは猫の視界の端でチラチラ動かすのがコツ。真正面で動かすと、逆に興味を失うんです」
コツ7:遊びのタイミングを見極める
猫にも、「今は遊びたい」「もう疲れた」というサインがあります。
猫が遊びたいサイン:
- 瞳孔が丸く大きくなる
- しっぽの先だけをパタパタ動かす
- 低い姿勢で構える
- 何かを追う目つきになる
遊びを終えたいサイン:
- あくびをする
- 毛づくろいを始める
- その場を離れる
- 座り込んでじっとする
これらのサインを見逃さないことが大切です。
性格タイプ別アプローチ法
コツ8:臆病な猫との接し方
人見知りの激しい猫、いますよね。でも、この子たちと仲良くなれた時の喜びは格別です。
信頼を得るステップ:
- 存在に慣れてもらう:同じ空間にいるだけで十分
- 間接的な関わり:おやつを置いて離れる
- 並行遊び:隣で本を読むなど、猫を意識しない行動
- 受け身の姿勢:猫から来るのをひたすら待つ
スタッフの経験:「臆病な子ほど、一度心を開くと甘えん坊になることが多いです。時間はかかりますが、その分深い絆ができますよ」
コツ9:やんちゃな猫との付き合い方
エネルギーが有り余っている猫。この子たちには、しっかり発散させることが大切。
エネルギーの発散方法:
- 激しい遊びで満足させる
- 上下運動を取り入れる(ジャンプさせる)
- 知恵を使う遊び(隠したおもちゃを探させるなど)
- クールダウンの時間を必ず作る
注意点:「興奮しすぎたら一旦クールダウン。手で直接遊ぶと、噛まれたり引っかかれたりするので、必ずおもちゃを使いましょう」
コツ10:高齢猫との優しい時間
シニア猫には、特別な配慮が必要です。
シニア猫への配慮:
- ゆっくりとした動き(急な動きは避ける)
- 優しいタッチ(力加減に注意)
- 長時間の昼寝を邪魔しない
- 無理に遊ばせない
ポイント:「高齢猫は、隣に座って静かに過ごすだけで満足してくれます。一緒にいる時間そのものが、彼らにとっての幸せなんです」上級テクニック
 コツ11:猫語を話してみる
コツ11:猫語を話してみる
これ、実は効果絶大なんです。
猫の鳴き声に返事をする方法:
- 猫が「ニャー」と鳴いたら→「ニャー」と返す
- トーンを真似る(高さも長さも)
- リズムを合わせる
- 会話のキャッチボールを楽しむ
効果:「猫は返事をしてくれる人間を特別視します。『この人は自分の言葉が分かる』と認識するんです」
コツ12:猫じゃらしを使わない遊び
おもちゃがなくても、遊べます。
身の回りのものを活用:
- 紙をくしゃくしゃに丸める(音が好き)
- ペンライトの光を動かす(追いかける)
- 髪ゴムを軽く飛ばす(危険なので見守り必須)
- ティッシュをひらひらさせる
コツ13:猫マッサージのプロ技
猫にもツボがあるんです。
ツボを刺激する:
- 頭頂部:百会(ストレス解消効果)
- 肩甲骨の間:緊張緩和
- 尻尾の付け根:快感スポット(ただし好みが分かれる)
力加減:「人間が気持ち良いと感じる3分の1の力で十分。優しく、ゆっくりと」
避けるべきNG行動
コツ14:猫が嫌がる人間の行動を知る
これをやると、一発で嫌われます。絶対に避けましょう。
絶対にやってはいけないこと:
- 追いかける:捕食者と認識されます
- 無理な抱っこ:拘束されるのを猫は嫌います
- 大きな音を立てる:びっくりさせてしまう
- 急な動き:脅威と感じます
- においの強いもの:香水、タバコなどは厳禁
コツ15:よくある勘違いを正す
猫の行動、実は誤解していることが多いんです。
間違った猫への理解:
×お腹を見せる=触ってほしい
○信頼の証だけど、触られたいわけではない
×しっぽを振る=喜んでいる
○実はイライラしている可能性が大
×鳴く=構ってほしい
○要求は様々。空腹、トイレ、遊びたいなど、観察が大切
シチュエーション別対処法
 膝に乗ってもらうには
膝に乗ってもらうには
憧れの「膝乗り猫」。どうすれば実現できるのか。
膝乗り成功のコツ:
- 安定した座り方をする(動かない)
- 膝掛けを用意する(猫は温かい場所が好き)
- 猫が近づいたら、じっと動かない
- 乗ってきても興奮しない(声を出さない、動かない)
写真を撮らせてもらうには
SNS映えする写真、撮りたいですよね。
撮影のコツ:
- おもちゃで注意を引く
- 連写モードを活用する
- シャッター音を消す
- 自然な瞬間を狙う(無理にポーズさせない)
複数の猫と同時に遊ぶには
多頭対応のコツ:
- それぞれの性格をまず把握する
- 順番に相手をする
- おもちゃを複数用意する
- 取り合いにならないよう配慮
猫に好かれる人の共通点
スタッフが見てきた「モテる人」の特徴
何年も猫カフェで働いていると、「猫にモテる人」には共通点があることに気づきます。
行動面の特徴:
- 猫のペースに合わせられる
- 観察力が高い
- 忍耐強い
- 優しい手つき
性格面の特徴:
- 落ち着いている
- 声が穏やか
- 動きがゆっくり
- 押し付けがましくない
意外な共通点:
- 猫アレルギーの人(適度な距離感を保つから)
- 読書好きの人(じっとしていられる)
- 一人暮らし経験者(孤独を理解している)
プロからのメッセージ
現役スタッフからのアドバイス
最後に、ベテランスタッフからのメッセージをご紹介します。
「猫と仲良くなる最大の秘訣は『猫ファースト』の精神です。人間の都合ではなく、猫の気持ちを最優先に考える。すると自然と猫から寄ってきてくれます」
「焦らないことが大切。今日ダメでも、次回は違う反応があるかもしれません。猫との関係は、ゆっくり時間をかけて築くものです」
「猫は人間の感情に敏感です。リラックスして、純粋に『猫といる時間を楽しむ』気持ちでいれば、必ず伝わります」
まとめ
猫カフェスタッフが実践している15のコツは、すべて
「猫の気持ちを理解し、尊重する」ことに基づいています。
5つの基本原則:
- 猫のペースに合わせる
- 猫の言語を学ぶ
- 忍耐強く接する
- 観察力を磨く
- 猫ファーストの精神を持つ
猫式の自己紹介、ゆっくりまばたき、黄金の撫でスポット、獲物の動きを再現する遊び方、性格タイプ別のアプローチ...これらのテクニックを使えば、きっとあなたも猫に愛される人になれるはずです。
次回の猫カフェ訪問では、ぜひこれらのテクニックを試してみてください。新しい猫との出会いが、もっと素敵なものになることでしょう。
焦らず、猫のペースで、楽しんでください。それが一番のコツなんですから。
この記事は、にゃんこDB事務局が作成しました。